毎月1,000円の投資信託、3年放置したらいくらになるか実際に計算した

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コインと電卓——月1000円の投資信託シミュレーションのイメージ

毎月1,000円の投資信託、3年放置したらいくらになるか実際に計算した

「投資って、まとまったお金がないとできないんじゃないの?」——違います。今や毎月100円から始められる投資信託があります。でも「1,000円くらいじゃ意味ないでしょ」と思って手を出せていない人が多い。だから実際に計算してみました。月1,000円・3,000円・5,000円・1万円、それぞれ3年間積み立てたら正確にいくらになるのか。シミュレーション結果と、初心者が最初に買うべき投資信託の選び方まで、全部まとめます。

目次

  1. 投資信託とは——1,000円で世界2,800社のオーナーになれる理由
  2. 計算の前提——使う数字と利回りの根拠
  3. 【計算①】月1,000円を3年積み立てると?
  4. 【計算②】月3,000円を3年積み立てると?
  5. 【計算③】月5,000円を3年積み立てると?
  6. 【計算④】月1万円を3年積み立てると?
  7. 全額比較——3年後・10年後・20年後の一覧表
  8. 何を買うか——初心者が選ぶべき投資信託はこれだけ
  9. 実際の始め方——口座開設から積立設定まで5ステップ
  10. 3年放置する前に知っておくべきこと
  11. まとめ——1,000円から始めることに意味がある理由

世界地図と株式——投資信託で世界に分散投資するイメージ

投資信託とは——1,000円で世界2,800社のオーナーになれる理由

投資信託は「みんなで出し合って運用する」仕組み

投資信託(とうししんたく)とは、多くの投資家からお金を集め、専門家(ファンドマネージャー)がまとめて株や債券などに投資する金融商品です。個人では買えない大量の銘柄に、少額から分散投資できるのが最大の特徴です。

たとえば「全世界株式インデックスファンド(通称:オルカン)」を1,000円分購入すると、その1,000円が日本・米国・欧州・新興国など約50カ国、約2,800社の株式に自動的に分散されます。1,000円でアップル・トヨタ・サムスン・ルイ・ヴィトンなど世界的企業のオーナーに、文字通りなれます。

「インデックスファンド」が初心者に最適な理由

投資信託には大きく2種類あります。

  • アクティブファンド:ファンドマネージャーが銘柄を選んで「市場平均を上回る」ことを目指す。手数料(信託報酬)が高い(年1〜2%台)。実際には7〜8割が市場平均に勝てないというデータがある。
  • インデックスファンド:日経平均やS&P500などの指数に連動することを目指す。手数料が非常に安い(年0.05〜0.2%台)。「平均点を確実に取る」戦略。

初心者が選ぶべきはインデックスファンド一択です。手数料の差は長期で見ると運用成績に大きく影響します。年1%の手数料の差が20年後に数十万円の差になることもあります。

電卓とグラフ——シミュレーションの計算根拠イメージ

計算の前提——使う数字と利回りの根拠

使用する年利率の根拠

今回のシミュレーションでは、以下の3つの利回り想定で計算します。

シナリオ 年利 根拠・想定商品
保守的シナリオ 3% 全世界株式・債券混合型の長期平均
標準シナリオ 5% 全世界株式インデックス(オルカン)の長期平均目安
楽観シナリオ 7% S&P500の過去30年平均(約10%)の控えめな想定

S&P500の過去30年の年平均リターンは約10%ですが、ここでは税金・手数料・円換算の変動を考慮して7%を「楽観」として設定しています。いずれも将来を保証するものではありませんが、長期の歴史データに基づく現実的な範囲です。

計算式——積立複利の公式

毎月一定額を積み立てる「定額積立」の将来価値は、以下の複利計算式で求めます。

将来価値 = 月額積立額 × { (1 + 月利率)^積立月数 − 1 } ÷ 月利率
※月利率 = 年利率 ÷ 12

以下の各シミュレーションはこの式をもとに計算しています。

コインと貯金箱——月1000円積み立てシミュレーションのイメージ

【計算①】月1,000円を3年積み立てると?

累計投資額:3万6,000円

シナリオ 3年後の資産額 利益(運用益) 利益率
保守的(年利3%) 37,651円 +1,651円 +4.6%
標準(年利5%) 38,753円 +2,753円 +7.6%
楽観(年利7%) 39,892円 +3,892円 +10.8%

月1,000円・3年間で増える運用益は1,651〜3,892円。金額としては小さいですが、銀行の普通預金(金利0.02%)なら3年で約216円しか増えません。投資信託なら最低でもその7倍以上の運用益が出る計算です。

「1,000円じゃ意味ない」ではなく、「1,000円でも投資の習慣と口座を作ることに意味がある」と考えてください。慣れてきたら金額を増やすだけです。

【計算②】月3,000円を3年積み立てると?

累計投資額:10万8,000円

シナリオ 3年後の資産額 利益(運用益) 利益率
保守的(年利3%) 112,953円 +4,953円 +4.6%
標準(年利5%) 116,259円 +8,259円 +7.6%
楽観(年利7%) 119,676円 +11,676円 +10.8%

月3,000円だと3年で約5,000〜1万2,000円の運用益が出ます。コンビニのコーヒー1杯分を毎日我慢する代わりに投資に回すイメージです。10万8,000円の元手が最大で11万9,676円になる——たった3年で1万円以上の「何もしていない収益」が生まれます。

【計算③】月5,000円を3年積み立てると?

累計投資額:18万円

シナリオ 3年後の資産額 利益(運用益) 利益率
保守的(年利3%) 188,255円 +8,255円 +4.6%
標準(年利5%) 193,765円 +13,765円 +7.6%
楽観(年利7%) 199,460円 +19,460円 +10.8%

月5,000円・3年で18万円の投資元本が最大約19万9,460円に。運用益は約1万9,460円です。楽観シナリオではほぼ20万円の大台に乗ります。月5,000円という「ちょっと頑張れば捻出できる金額」で、3年後には約2万円が空から降ってきます。

成長するグラフ——月1万円の積立シミュレーションイメージ

【計算④】月1万円を3年積み立てると?

累計投資額:36万円

シナリオ 3年後の資産額 利益(運用益) 利益率
保守的(年利3%) 376,510円 +16,510円 +4.6%
標準(年利5%) 387,530円 +27,530円 +7.6%
楽観(年利7%) 398,920円 +38,920円 +10.8%

月1万円なら3年後に元本36万円が最大約39万9,000円に。運用益は約3万9,000円です。3年間何もしていないのに、4万円近いお金が生まれる。これが複利と時間の力です。

比較グラフ——積立額別・年数別シミュレーション一覧のイメージ

全額比較——3年後・10年後・20年後の一覧表

年利5%(標準シナリオ)での積立シミュレーション

月額 3年後 10年後 20年後 運用益(20年)
月1,000円 38,753円 155,282円 411,032円 +171,032円
月3,000円 116,259円 465,846円 1,233,096円 +513,096円
月5,000円 193,765円 776,410円 2,055,160円 +855,160円
月1万円 387,530円 1,552,820円 4,110,320円 +1,710,320円

月1万円を20年間(年利5%)で積み立てると、元本240万円が411万円になります。運用益だけで171万円。これが「時間を味方にする」複利の力です。3年では実感しにくくても、10年・20年で差は劇的に広がります。

銀行預金との比較(年利0.02%の場合)

参考として、月1万円を銀行の普通預金(年利0.02%)に20年間預けた場合の資産額は約240万3,600円です。投資信託(年利5%)との差は約170万円。同じお金・同じ期間で、置き場所が違うだけでこれだけの差が生まれます。

ファンド選択——初心者向け投資信託の選び方イメージ

何を買うか——初心者が選ぶべき投資信託はこれだけ

選ぶ基準は「信託報酬の安さ」だけ見ればいい

投資信託は数千本以上が存在しますが、初心者が迷う必要はありません。「インデックスファンド」かつ「信託報酬が年0.2%以下」という条件だけで絞ると、選択肢は自然に数本に絞られます。

ファンド名 連動指数 信託報酬(年) 特徴
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) MSCI ACWI 0.05775% 全世界2,800社に分散。迷ったらこれ一択
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) S&P500 0.09372% 米国優良500社。過去30年の実績が抜群
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド S&P500 0.0938% SBI証券ユーザーに人気。低コストでS&P500に連動
楽天・全世界株式インデックス・ファンド FTSE Global All Cap 0.192% 楽天証券ユーザー向け。小型株も含む全世界分散

「オルカン」か「S&P500」か——どっちを選べばいいか

この2択に正解はありません。ただし考え方として:

  • 「どこか1国に集中したくない、とにかく分散させたい」→ オルカン(全世界株式)
  • 「米国の経済成長を信じている、過去の実績重視」→ S&P500

どちらを選んでも長期では大きな差はないという見方が多く、大事なのは「選んで積み立てを始めること」です。迷っているうちに時間が過ぎることが最大のリスクです。

スマートフォンで口座開設——投資信託の始め方イメージ

実際の始め方——口座開設から積立設定まで5ステップ

ステップ1:ネット証券の口座を開設する(無料・最短即日申込)

SBI証券・楽天証券のどちらかを選んで口座開設を申し込みます。マイナンバーカードがあればスマホだけで完結し、最短翌営業日から取引を開始できます。口座開設費用・年会費はすべて無料です。

ステップ2:NISA口座を同時に開設する

一般口座・特定口座の開設と同時に、NISA口座の申込もセットで行ってください。NISA口座があれば運用益・配当が非課税になります。あとから追加もできますが、最初から申し込んでおくのが確実です。

ステップ3:入金する

銀行口座から証券口座に資金を移します。SBI証券なら「即時入金サービス」、楽天証券なら「らくらく入金」で手数料無料・数秒で入金できます。最初は1,000〜5,000円でOKです。

ステップ4:投資信託を検索して「積立注文」を設定する

証券会社のアプリまたはWebで「eMAXIS Slim 全世界株式」または「eMAXIS Slim 米国株式 S&P500」と検索します。商品ページに「積立注文」または「つみたて設定」ボタンがあるので、月額・積立日を設定します。積立日は給料日翌日に設定すると「先取り貯蓄」の効果があります。

ステップ5:3年間放置する

設定が完了したら、あとは毎月自動で積み立てが行われます。スマホのアプリを毎日チェックしないことが重要です。値動きを見るたびに売りたくなる誘惑が生まれます。3年間放置するつもりで設定したら、なるべく見ない。それが最強の投資戦略です。

注意サインと投資——リスクと注意点のイメージ

3年放置する前に知っておくべきこと

注意①:3年では下がっている可能性もある

シミュレーションの数字は「年利が毎年安定している場合」の計算です。現実の株式市場は上下します。3年間のうちに20〜30%下落する局面が必ずあります。そのとき「損した」と感じて売ってしまう人が多いですが、それが最大の失敗です。

長期投資では「下がったときに売らない」ことが唯一のルールです。下がっているときも積み立てを続けることで、安い価格でたくさん買えている状態(ドルコスト平均法の効果)になります。

注意②:生活費・緊急資金を投資に回さない

投資するお金は「3年間使わなくてもいいお金」だけにしてください。急に現金が必要になったときに、株価が下がっているタイミングで売らざるを得なくなるのが最悪のシナリオです。生活費3〜6ヵ月分は必ず現金で確保してから投資を始めましょう。

注意③:為替リスクがある(特に米国株・全世界株)

全世界株式やS&P500連動ファンドは、円建てで購入しますが中身は外国株式です。円高になると、ファンドの価値(円換算)は下がります。これは避けられないリスクですが、長期保有するほど影響は平均化されます。

注意④:「元本保証」はない

投資信託は銀行預金と違い、元本が保証されていません。最悪の場合、投資した金額より少なくなる可能性があります。これは全ての投資に共通するリスクです。ただし全世界に分散したインデックスファンドで「投資額がゼロになる」のは、世界経済が完全崩壊したときだけです。その場合は現金も意味をなさないため、現実的なリスクとしては低いと考えられています。

まとめ——1,000円から始めることに意味がある理由

今回のシミュレーション結果を一言でまとめると、「金額より、始めることと続けることが全て」です。

月額 3年後(年利5%) 20年後(年利5%)
1,000円 38,753円(+2,753円) 411,032円(+171,032円)
3,000円 116,259円(+8,259円) 1,233,096円(+513,096円)
5,000円 193,765円(+13,765円) 2,055,160円(+855,160円)
1万円 387,530円(+27,530円) 4,110,320円(+1,710,320円)

月1,000円から始めても、20年後には17万円以上の運用益が生まれます。3年では「たった2,753円か」と感じるかもしれませんが、この3年間で「投資の習慣」「相場の感覚」「放置できる精神力」が身につきます。それが本当の価値です。

始めるなら今日が一番早い日です。明日でも来月でもなく、今日口座を開設して、月1,000円の積立設定をしてください。3年後、あなたの口座の数字は確実に変わっています。